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クリプトスポリジウム症の症状が怖い【水道水からの感染に注意】

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クリプトスポリジウムが原因で感染するクリプトスポリジウム症。日本だけでなく、世界でも集団感染の事例が多発しています。

 

免疫力が低下している方や小児・高齢者の場合は死に至る危険性のある怖い病気です。クリプトスポリジウム症の原因として、実は水道水から感染する事もあるのです。

 

今回はクリプトスポリジウム症の症状、そして原因や感染経路について詳しく解説いたします

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クリプトスポリジウム症とは?

 

クリプトスポリジウム症とは、アピコンプレックス門のクリプトスポリジウム属に属する原生動物の寄生により、ほ乳類の腸が障害を受ける寄生虫病。

 

従来、クリプトスポリジウムは牛、豚、イヌ、ネコ、ネズミ等の腸管寄生原虫として知られてきましたが、人にも感染する事が確認されています

 

また人から人への感染もしますので、十分な注意が必要です。

 

原虫が小腸の腸管上皮細胞の微絨毛(びじゅうもう)に侵入し、分裂・増殖する事でこの病気を発症します。過去の事例としてもクリプトスポリジウム症の集団発生、集団感染が世界中で起きています。

 

免疫機能の正常な人の場合には約2週間程度で自然治癒に向かいますが、免疫力が低下している方、エイズの患者、免疫抑制治療を受けている方への感染は極めて危険です。

 

重症化しやすく、激しい脱水が起き、死に至る例も少なくないのです。

 

またこの後、クリプトスポリジウム症の症状や、原因、感染経路についても詳しく解説いたしますが、小児、特に2歳以下の子どもに感染しやすい事もわかっています。

 

きちんと知識をつけ、予防をする事はもちろんの事、万が一感染してしまった場合には重症化しないようにきちんとした治療を受けてください。

 

その他、人間に寄生する恐れのある生物についてはこちらを参考にして下さい。

【関連記事】
ハリガネムシの驚きの生態!【人間にも寄生するって本当?!】

 

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クリプトスポリジウム症の症状

 

それではクリプトスポリジウム症の症状について解説いたします。クリプトスポリジウム症は感染から7~10日後に急に現れる事が特徴的です。

 

どんな症状があるのかしっかり把握しましょう。

 

水様性下痢

一番多く見られる主な症状として、大量の水様性下痢の症状が起こります。下痢の程度には個人差がありますが、1日数回~数10回にまで及ぶ事もあります。

 

また軽いものから重いものまで様々であり、エイズ患者の場合には1日約11~15リットルもの下痢が排出されます。脱水症状により危険な状態に陥る事がありますので、点滴治療を行う事が多いです。

 

また免疫力が低下している方、免疫抑制治療を受けている方、小児や高齢者の場合には重症化する危険性が高まりますので、要注意です

 

免疫不全が治らない限りは、感染が継続して難治性下痢となり一生悩まされる事もあります。

 

また免疫力が低下している場合には、大量の水様性下痢や失禁により、死に至るリスクもある危険な感染症です。すぐに病院を受診してください。

 

下痢の対処方法についてはこちらも参考にして下さい。

【関連記事】
急な下痢や腹痛の原因はコレ!【4つの対処法を試してみて!】

 

胃痛・嘔吐・吐き気・食欲不振

水様性下痢と同時に腹部疝痛も起こります。また嘔吐や吐き気、食欲不振の症状も現れます。

 

体内から菌を排出させる為、吐き気止め等は使用しない方がいいですが、下痢も嘔吐もひどい場合には脱水症状を引き起こしやすくなりますので、要注意です

 

クリプトスポリジウム症には、特別な治療法や治療薬もなく、対症療法しかありません。ですが、まずは重症化しない為にすぐに病院を受診してください。

 

腹痛

また激しい腹痛も現れます。この時お腹を冷やさないようにする事を意識しましょう。腹巻やカイロ等を使用し、温かくして過ごしてください。

 

発熱

稀に発熱の症状が現れる場合があります。この際、解熱の為の座薬は下痢症状がおさまらない限りは使用できません

 

頭や脇を冷やす等して対処し、ゆっくりと安静を心掛けてください。

 

胆管炎・膵炎・肺炎

免疫力が低下している方、またエイズ患者の場合には、腸管外病変のリスクもあります。腸だけの感染ではなく、胆道感染や膵炎、また肺炎を引き起こす事もあります。

 

免疫治療中の方、現在治療中の方、小児、高齢者は特に気を付けるようにしましょう。重症化しないように、すぐに病院を受診してください。

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原因と感染経路

 

クリプトスポリジウム症の原因と感染経路についてです。珍しい原因ではなく、一般的な日常生活の中で感染するケースが多いです。原因や感染経路をしっかりと知る事で未然に予防しましょう。

 

プール

プールや川遊び等の遊び場も、実は感染経路となってしまいます。なるべくこのような場所に行く事は避けたいですが、お子様がいるとどうしても連れて行かなければならない事もありますよね。

 

プールには塩素が使われていますが、一般的な塩素濃度ではクリプトスポリジウムが死滅する事はありません

 

そういう場に行く場合にはとにかく遊んだ後に、必ずすぐにしっかりと手洗い・うがいをきちんとするようにしてください。

 

汚染された水道水

集団感染の多くの原因は汚染された水道水によるものです。水道の大元である水源が汚染されている状態では非常に危険です。

 

クリプトスポリジウムは塩素への耐性もあり、そのまま飲むとたくさんの人が感染し、集団感染へと至ります

飲料水として飲む場合には、きちんと沸騰させる事でクリプトスポリジウムは死滅します。

 

土壌

またクリプトスポリジウムは土壌に生息している場合もあります。土壌に触れる事で感染する事も多いのです。特に衛生状態の悪い開発途上国等での感染には十分に気を付けてください。

 

水からの感染は日本だけでなく、海外でも多く発生しています。畜産排水を河川に流している国もあります。飲料水のみならず、食材を洗う時の水や歯磨きの為の水も沸騰させる必要があります

 

また手洗いをする時は必ず石鹸を使用し、流水でしっかりと洗い流してください。

 

水を媒介とする感染症についてはこちらも参考にして下さい。

【関連記事】
レプトスピラ症の人の症状まとめ【治療法や予防法も徹底解説】

 

汚染食物

畜産農家等でお仕事をされている方は、作業着を着たまま飲食はしないようにしましょう。

 

また石鹸による手洗い、うがいを徹底してください。流水でしっかりと洗い流す事で、手からの食材への感染を予防する事ができます

 

また生ものは避けて、ジュースや牛乳等は避ける事も大切です。

 

経口感染

クリプトスポリジウムは強い感染力があり、まず経口感染による感染から感染経路が拡大していきます。クリプトスポリジウムの付着した食材や、汚染された水道水、また手指からの経口感染を起こします

 

衛生環境の悪い開発途上国等では特に注意が必要になりますので、気を付けましょう。

 

嘔吐物・糞便による二次感染

クリプトスポリジウム症に感染している人からの二次感染も危険です。感染者の嘔吐物や、糞便等に接触した場合、感染の危険性が高まります。

 

小児の感染の場合にはおむつ替え等で、糞便に接触せざるを得ない場合が多いと思いますが、とにかく手洗いを徹底してください

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